カテゴリー「未来の君へ」の6件の記事

子どもに伝えたい価値観

2008年3月28日 (金)

踊る曲 踊らされる曲

27歳の君へ

君の時代にはどんな曲がかかっているのだろう。

父さんの時代には
「自分らしさサイコー」っていう曲がかかっているよ。

父さんの父さんの時代には
「働いた分だけモノが買えて幸せになれる」って曲が
かかっていたらしい。

曲にあわせて踊っていると、
自分の能力以上の振り付けも上手にこなせたりして
とっても気持ちいいんだ。

人生は重い荷物を背負って遠い道を歩くようなものだから、
踊って気持ちよくなって辛さを忘れようとするんだ。

だけど、踊ったからといって早く前に進めているわけじゃない。
時間は誰にとっても同じように流れているのだから。

忘れないでほしいのは、
曲にあわせて踊っていると、
けっこう疲れてしまうという当たり前のことだ。
踊っているときは気持ちいいんだけど、
どんな曲もいつかは終わるものだし。

君を踊らせてくれるのは時代の曲だけじゃない。
「子どもをいい大学に導く母親の物語」とか、
「姑の介護を献身的に続ける嫁の物語」とか、
「暴力的な夫をけなげに支える妻の物語」とか、
「裸一貫からのし上がっていく成り上がり物語」とか、
「信心深い○○教信者の物語」とか、
人生の辛さをしばらく忘れさせてくれそうな物語の曲が
世の中にはたくさん用意されている。

忘れないでほしいのは、
自分が好きで踊っているってことだ。

人生の辛さを忘れるために踊っているだけなのだから、
上手に踊れたからって、
何かご褒美がもらえるなんて期待しちゃいけない。

踊ることで本当の問題を先送りにしてしまっていて、
何かしっぺ返しがくることは少なくないけどね。

しばらく踊ったら、踊り疲れる前に自分で踊りを止めて、
また足を引きずりながら一歩一歩進まなきゃいけない。

あせることはない、
時間は誰にとっても同じように流れていくのだから。

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2008年2月22日 (金)

単純と安易は違う

16歳の君へ

何事も単純なのが一番。

ただし、単純であることと、安易であることは、
まったく違うことだから注意した方が良い。

考え抜いた末にたどりつけるのが単純なもので、
考えることを止めた結果が安易なものなんだ。

だから、「単純過ぎる正義」は疑ってみた方が良い。
正義というものはとっても難しいもので、
どんなに考えたところで単純になるはずがないから。
おそらくそれは「安易な正義」だと思うよ。

それでも限界まで単純にすることを試みた正義をあげるとするなら、
やなせたかしさんが考える正義だと思う。

やなせたかしさんは自分が戦争に行ったこともあるし、
弟さんは戦争で死んでしまった。
そして、やなせさんはこう思ったんだ。

戦争に行く人はみんな『これは正義の戦いなんだ』と言い聞かされ、戦地に向かった。ところが終わってみると、われわれの行為は悪魔だと非難される。立場が違えば正義も逆転する。そして常に勝者に正義がある。戦争は勝っても負けても、悲しい。

そんなやなせさんが「本当の正義って何だろう」って
考え抜いた末にたどりついた答えが、
アンパンマンなんだ。

悪人をやっつけるのが正義ではない。困った人を助け、献身することだ。しかし正義を行うことは必ずリスクがあり、自分を犠牲にしたり、深く傷つくこともある。それでも、やらなくちゃいけないことがある。

それはたしかにメルヘンの世界でしか通用しない正義かもしれない。
それは、やなせさんも分かっていると思うんだ。
正義のすべてを単純に言い尽くせるはずがないことを、
何よりやなせさんが一番よく分かっていると思うんだ。

ただし、正義の一面に過ぎないとはいえ、
徹底的に考え抜いた末に出した答えの凄みがある。
そして、やなせさんは自分が考える正義の限界を
きちんとわきまえているから、
アンパンマンがメルヘンの世界を飛び出してしまうことは
絶対に無い。
だからこそ、父さんはアンパンマンが大好きだし、
1歳の君までアンパンマンに夢中になってしまうんだ。

 
もう一回確認だよ。

単純であることと、安易であることは、
まったく違うことだから注意した方が良い。

アンパンマンの単純な顔が安易なデザインだと思うのなら、
1歳児さえ夢中にさせる顔を君もデザインしてみるといい。

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2007年12月13日 (木)

君が連れてくる男性への条件

24歳の君へ

母さんが父さんと結婚した年齢だね。

君はどんな男性を結婚相手として連れてくるだろうか。

父さんはとやかく言うつもりはないけれど、
ひとつだけ条件を挙げるとするなら
「打たれ強い人」がいいな。

逆境でなお、人に優しくあるためには、
優しさだけでは足りないからだ。

打たれ強さは、
いつでも人に優しくあるための必須条件なんだよ。

いつでも君を優しく包み込んでくれる男性と
出会えるといいね。

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2007年12月 5日 (水)

しっぽを振る相手

12歳の君へ

誰にでもしっぽを振る犬は、結局誰からも愛されない。

学校なり会社なり、それなりに人の集まる集団に属すると、
この人はスゴイと心から思える先輩や上司に
一人くらいは出会えるものだ。

そんな人と出会えるときまで、
しっぽを振るのは控えておいた方がいい。

自分にだけなついた犬は、
みんなとっても大切にするものだ。

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2007年12月 4日 (火)

空気を読むということ

11歳の君へ

「場の空気を読む」ことの大切さと難しさに気付く頃だね。

父さんは空気を読むのが得意なんだよ。
実演販売の仕事をしていたからね。

ワゴンの前に集まったお客さん達の空気を読んで、
トークの順番や中身、おまけの数なんかを変えていくんだ。

ポイントは、場の空気の「境界線」を読みきること。

場の空気は、
「境界線ギリギリが一番おいしい」からだ。

もうちょっとで怒らせてしまうギリギリの言葉で、
お客さんをいじって笑わせる。
そこでやっと、お客さんは商品説明を聞く気になる。

お客さんが説明を聞く気になった瞬間を読みきって、
「後ろは通路です。申し訳ありませんが、
ワゴンの方にもうちょっと詰めていただけますか?」
とお願いする。

お客さんの密度を高めて一体感を出すのがねらいだ。
早すぎると警戒して離れていくし、
遅すぎると一体感が足りなくて売れ行きが鈍る。

そんな境界線を読みきってはじめて、
「空気が読める」と胸をはれるんだ。

境界線のずっと内側で身を潜めているのは、
「空気の奴隷」でしかない。

そして、境界線を超えてしまった経験こそが、
人を「空気が読める」ように成長させる。

そう、「空気を読む」って、
「守ること」じゃなくって「攻めること」なんだ。

だから、あんまりビクビクしないでのびのびとやればいい。
「自分は今、攻めているんだ!」って思っていれば、
ちょっとやそっとではクヨクヨしないですむからね。

11歳の君の健闘を祈る!

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2007年12月 3日 (月)

未来の君へ

人は何のために生きるか知っているかい?

幸せになるために生きるんだよ。

君にとっての幸せが何か知っているかい?

それは君にしか分からないんだ。

自分にとって何が幸せなのか、それを「価値観」という。

君はこれから一生をかけて自分の価値観を磨いていくんだ。
いろんな人の価値観を参考にしながらね。

父さんは自分の価値観にちょっと自信がある。
勉強することが好きだし、
挑戦することが大好きだし、
とびきり変わった人とつきあうのはもっと好きだからだ。

そう、価値観を磨くために必要なことはみんな、
父さんの大好物なんだ。

価値観は行動で伝えるのが基本だけれど、
形にしておくのも悪くない。

父さんはとても元気だけれど、
アクシデントに見舞われないとも限らない。

だから、価値観を磨くのに役に立ちそうなことを
文章にして残しておこうと思うんだ。

未来の君へ。

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