カテゴリー「高知であちこち行ってきた」の25件の記事

高知の観光施設やイベントを体験してきた記録

2009年5月25日 (月)

西土佐で四万十川の天然うなぎを食べてきた

我々の道しるべとなる次の価値観のヒントは農村の中にあるのではないかというのが、最近の私にとってのホットな考え方です。面倒くさいからと私たちは農村のしがらみを捨ててきましたが、ちょいとばかし捨てすぎたのではないかという感じです。でも、捨ててきたものがたしかに面倒くさかったことは間違いないわけで、そのあたりのうまい落としどころがないものかと考えているのです。

だったら農村に行ってみようということで、週末に高知県西部四万十市の西土佐に行ってきました。愛媛県との県境、四国山地の稜線がすぐ近くに見えます。空が近いです。

つい最近、この棚田の持ち主と意気投合して、遊びに来るように誘われていたのです。まさに渡りに舟!

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そうしたら、ちょうど四万十川でとれた天然うなぎが手にはいるというではありませんか!とりあえずは、その天然うなぎを見せてもらいに市場へ。

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以前にも書きましたが、高知県に住んでいても、四万十産の天然うなぎが手に入ることなんてめったにありません。

過去記事「四万十うなぎはクソまずい」

高知に住んで5年目、仕事だけではなく色々なボランティア活動などで自分なりに高知に尽くし続けてきて、やっとたどりついた人脈、そしてうなぎです。

昼間は田んぼのお手伝いで、田んぼの畦とりなどをやらせてもらいました。

そして、いよいよ夜の宴会の時間です!

まずはうなぎの肝の塩炒め!うなぎの肝といえば肝吸いですが、贅沢なことに100匹分近くストックしてあったうなぎの肝を贅沢に炒めて天日塩だけで味付けしていただきます!

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これがふわっふわ!やわらかいのなんの!うまみがギュッとつまっていて、おいしい!これをまともにお金出して買おうとしたらいくらになるのか気が遠くなります…。ビバ!お友達!

そしていよいようなぎを炭火で焼きます!天然うなぎの大きな特徴は、焼くとぐんぐん縮んでしまうことだそうです。

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あっという間にこんなに縮んでしまいました。

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長さが縮んだ分だどこにいくかというと、厚さにいくのです。

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どんどん短く、厚くなっていきます。お店などで串を打つのは、この縮みを防止する意味合いもあるようです。たしかに、あんまり縮んでしまうと見栄えのボリューム感が無くなってしまいます。でも、今夜はひたすらおいしさを追究するので串なんていりません。

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表面にぷつぷつと脂がういてきます。

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こまめに裏返して、脂が落ちてしまうのを防いで、うまみを身に閉じこめてしまいます!

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焼きたてを、切り口を潰してしまわないように出刃包丁で一気に叩き切って、白焼きでわさびをたっぷりのせていただきます!写真は肝も一緒にはさんでみたバージョンですが、肝は別に食べた方がいいと思いました。

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口に含むと一瞬泥臭さが広がりますが、噛むとうまみたっぷりのあぶらが一気にあふれ出て口の中に広がります。限界まで短く厚くふくらんだ身は、うまみが凝縮されてふわふわです。一方で、炭火でこんがり焼き上がった皮がパリパリとした食感と、身とはまた違ったうまみを添えてくれて、そこをわさびがピリッとひきしめてくれて、うまい!

これはシアワセ!

そして鮎までありました!

天然鮎独特の匂いをかがせてくれるというので鼻を近づけてみると、なるほどすいかの匂いがします。冷凍鮎を解凍したものですが、生臭さはまったく無かったです。

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こちらは串をうって、天日塩で塩焼きに。

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こんなに立派な鮎は、四万十川でもなかなかお目にかかれません。

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私は普段ははらわたは食べないのですが、この鮎ははらわたまできれいに食べてしまいました。上品な味を天日塩がひきたてておいしかったです。

さらにさらに、四万十川名物の手長エビをむき身にして、これまた塩炒めで食べちゃいました!

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手長エビはその名の通り手の長い川エビで、ふつうはそのまま唐揚げにして食べます。その見た目も含めての名物なので、観光客向けにはこれがベストな料理法だとされています。でも、今回は地元民でひたすらうまさを追い求める会なので、こんな贅沢な食べ方をしてしまうわけです。

まるで貝を食べているような、小さな身にうまみがぎっしりとつまった味わいで、これまた絶品でした。

いやはや、ビバ!お友達!

こちらが誠意を尽くして、気があって、仲良くなればここまでもてなしてくれるというこのスタイルこそが、農村の人間関係のあり方なのです。

農作業や宴会をしながら、色々なことを教えてもらうことが出来ました。非常に参考になることだらけでした。たくさんのヒントがもらえました。本当に行って良かったです。

「また来ます!」と固い握手をして帰ってきたのでした。最高のタイミングで最高の友達にめぐりあえました。これは本当に心強いです。

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2009年4月25日 (土)

シアターホリック「プールのある家」の感想

劇団シアターホリックの公演「プールのある家」を見てきました。4月20日(月)~26日(日)の7days公演初日に雨の中メフィストホールまで行ってきました。

Photo

原作は山本周五郎「季節のない街」。山本周五郎は「さぶ」と「赤ひげ診療譚」しか読んだことがなかったのですが、ちょっと原作を読んでみたくなる興味深い公演でした。

フライヤーよりあらすじを転載

吹きだまりの街。そこを行く親子のような二人連れ。男は四十歳前後、子どもはまだ六つか七つぐらいに見える。二人はまるで時間を持て余すかのように、とりとめのない話に興じる。今の話題の中心は「どんな家に住みたいか」。二人の夢は大きくふくらみ、二人の家は具体性を帯びていく。そんな時、二人の元にある事件が起きる……。

以下、ネタバレしまくりなのでご注意。

物語の中で特に生き生きと描かれるのが「aunt's husband」とされる飲んだくれのおっさんと、「him」とされる青年です。二人に共通しているのが、やたらとしゃべること。おっさんは酒の勢いにまかせて調子よく無責任なことをペラペラと。青年は夢のような華やかな世界をうんちくを交えながら立て板に水。

彼らは息をするようにしゃべり、しゃべるということは他人とコミュニケーションをとっているわけです。しかし、よくよく見ていると、彼らは他人と向き合うつもりがないことが分かります。おっさんは酒に逃げ込むばかり、青年は一見クレバーそうな自分の立ち位置に棒立ち状態。

あらすじに書いてある四十歳前後の男が「him」です。「him」は子どもに対して理想の家のディティールや家にまつわるうんちくを一方的に語るばかりで、そこには言葉を発する男とそれをただただ聞いている子どもという関係性しか見出せず、「親子のような二人連れ」が本当のところはどんな関係なのかが分からずに観客はいらいらさせられます。それが最後の最後に子どもの死によってやはり「親子」であったことが分かるというしかけ。子どもの死の危機に際しても、「him」は役に立たないうんちくや自分の立ち位置を堅持するための言葉をペラペラとしゃべることしか出来ず、結局何も出来ないまま子どもを死なせてしまうのです。

特に「him」を見ていて、2ちゃんねるやはてなダイアリーなどネット上の場で盛んに発言している人たちの姿を重ねてしまいました。自分なりに確立した賢そうな立ち位置からひたすら合理的に見える発言を繰り返し、例えばマルチ商法であったり、新興宗教であったり、エセ科学であったり、ヤンキーであったり、時には結婚制度やゆとり世代などを批判しまくります。

そのこと自体は別にいいのですが、現実世界での棒立ちっぷりが透けて見えるような発言者があまりにも多いことに対して何だかなぁと思ってしまうのです。

人間生きていれば、自分の信念を曲げざるを得ないこともありますし、いかがなものかと思っていることに対して現実問題として何も出来ないってことは普通ですし、くだらない失敗をやらかすこともあるはずです。

そういう情けなさが背景に見えてこない発言者というのは、現実世界で何もしていない、棒立ちしているだけ、問題がないのではなくて、問題から目を背けているだけにしか思えないのです。

劇中「him」は自分が隠しておいた預金通帳を母親が持っているのを発見します。母親は金を引き出して「him」の弟に渡そうとしていたのです。弟はマルチ商法にはまりこんでいて、母親は息子が求めるままに金を渡してしまうのです。

弟は詐欺にはまりこんでいて金をドブに捨てているようなものだと「him」は母親を罵ります。しかし、母親は言うのです。「弟の方が私をちゃんと気にかけてくれる」と。

極端な例ですが、厳しい現実と一生懸命向き合ったが故にマルチ商法という愚か極まりない罠にはまりこんでしまう人もいるわけです。そばで棒立ちしたまま「マルチよくない!」と言っているだけの「him」とどちらが正しいかとなるとそりゃあ「him」ですが、正しいというただそれだけのことにどれほどの価値があるかというと、実は大して価値は無いのかもしれません。

ということで、結局は私が常々考えている結論を補強してくれる話だと受け止めたのでした。

すなわち、個人と個人とが直接ぶつかり合って作り上げた関係性の中にしか確かなものなんて無く、それは常に揺らぎ続けるものであって、確かなものにし続けるために不断の努力が欠かせないものだということです。確かなものは幸せと言い換えてもいいかもしれません。

詳しくは、私が去年必死こいて書いた「わが子を自分探し病から守る」参照。

演出や演技の感想としては、「him」の人物像をもっと固めたらぐっと楽しみやすくなると思いました。

座長の松島さんと高知女子大の小松さんの二人しか出演せず、二人が色々な役を演じ分けていくという演出。時には時系列を前後させて物語が展開するので、今二人が誰を演じているのかを分からせるために演技力を要求されます。それぞれの役割に対して象徴的な小道具や扮装が用意されていて、それを舞台上で次々と着替えながら演じ分けていくという演出は非常に意欲的でおもしろかったです。

ただ、「him」が謎だらけの人物ゆえかいまいちキャラが立たず、私としては観劇しているうちに、さっきの「him」と今の「him」は果たして同一人物なのだろうか?という感覚になってきて頭が混乱している内に、中盤なかなか物語が展開せずだれてしまった感が否めませんでした。その分、終盤の怒濤の展開でのカタルシスはあったのですが。

まだ初日だったこともあって、一番難易度の高い「him」の演じ方について、松島さんの中で固まりきれていない部分があったのかもしれないなと感じました。せっかくの7days公演なので、公演を重ねるにつれてきっとそのあたりは固めてくることと思います。

シアターホリック公式サイト

劇団シアターホリック 座長まつしまの日記

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2009年4月 1日 (水)

劇団彩鬼第二回公演「メフィスト」感想

漫画イベント関係の仲間が集まって旗揚げした劇団「彩鬼(いろおに)」の第二回公演「メフィスト」を観に喫茶メフィストフェレス3Fメフィストホールに行ってきました。

第一回公演の感想は↓こちら。

2008年9月21日「彩鬼旗揚げ公演に行ってきた」

2008年9月22日「劇団彩鬼の今後の課題だと思ったこと」

「メフィスト」の感想は、一言で言うなら「良くも悪くも『BASTARD!!-暗黒の破壊神-』」な感じでした。漫画に詳しくない方に分かるように表現するならば、「演出や表現力はさすがのハイレベルさだったけれど、主題がいまいち消化不良な感は否めない」といったところ。

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最初に演出を担当したりょうさんのあいさつがあり、その中で「今回の物語の舞台は前回の公演とはがらりと変わって中世ヨーロッパ」との説明があって、正直言って私の中での期待感ががくっと低くなりました。

タイトルが「メフィスト」で舞台が「中世ヨーロッパ」となれば、キリスト教的世界観が主題となるのは明らかで、日本人がキリスト教的主題を描こうとして様になった例はごくわずかだからです。

遠藤周作の「沈黙」のように、舞台を日本に設定して日本人の感性を通してキリスト教を描くというのならば、場合によってはキリスト教と向き合う中で生まれる主題をきちんと消化できることもあります。しかし、舞台をもろに中世ヨーロッパに設定してしまうと、ほとんどの場合においてそれは「壮麗な絵と表現力で読ませる漫画」の域を脱することが難しく、主題は付け足し程度になるというのがこれまで見てきた漫画や小説の印象でした。それはそれで楽しいし、作品として成立しているというのもポイント。だけど、前回の彩鬼の公演「かざぐるま」はどちらかというと主題の強烈さに心を持って行かれた感じで、それを見に来たつもりだったので、ちょっと肩すかしをくらった思いでした。

舞台装置としては、下手にピアノが一台、中央にふすま一枚分くらいの大きさの枠があって、その枠に黒い布が張られているだけです。

その布の合わせ目から主演女優レッドの手がにょっきりと出てきて、朗々と響く声で語りかけて舞台は始まりました。

「我は問う。汝の神は何処。我は問う。汝の…」

レッドの手と発声の表現力の豊かさに改めて感心しつつも、想像以上のキリスト教正面突破なお話に、何ともくすぐったい感じ。

しばらくは、そのくすぐったい感じをレッドの表現力と魔佗羅の音楽の迫力で中和しながら見ている感じでした。

しかし、鏡の世界に閉じこめられた悪魔メフィストが登場してから空気が一変します。

レッドが黒い布を身にまとい、両足はばっくり広げたガニ股で、獣のように腰を曲げ、アゴをグウッと突き出して観客の心臓に噛み付かんばかりに首を伸ばし、長い腕は鏡を何とか突き破ろうと奇妙に折れ曲がり、長い指はすべてを妖しくかきむしり続け、地の底から響くような、けれども耳元で囁かれているような不思議な声で誘惑し、高らかに笑い、それはそれは見事な悪魔っぷりでした。

舞台中央に置かれた枠は、張られていた黒い布がたたまれて素通しの枠となり、その向こうに悪魔メフィスト=レッドがいるという演出で、本当にそこに鏡があり、それは人間の心の隙間であり、メフィストにとってはそこが唯一の現世への出口であるという世界観が、レッドの暗黒舞踏によって舞台にありありと出現したように感じられたのです。

第一回公演の感想でレッドはよさこい鳴子踊りメインで暗黒舞踏は専門外なんて言ってすみませんでした。いやはや、天性の長い手足や指や首、そして濃い顔と、長い訓練の積み重ねの成果であろう表現のバリエーションの豊かさが相まって、本当に見事な暗黒舞踏だったと思います。

人間ダンテが道ならぬ願いをしてしまったおかげで鏡の世界から一時解き放たれるというクライマックスの表現に少し迷いを感じた気もしましたが、全体としては悪魔の表現にこれほどの手数を持っているレッドの力量に感服。

そして、そのノリに乗っているレッドのメフィスト・フェレスが登場したら、もうこれで終わるしかないよなぁと思っていたら、ちゃんとそこで終わった感じでした。

ということで、漫画「BASTARD!!」において萩原一至の描く悪魔の壮麗さや表現力に感心するものの、そこに描かれるキリスト教的主題はまぁどうでもいいのと同じように、彩鬼の「メフィスト」はレッドの暗黒舞踏と魔佗羅の迫力の音楽とまちねこの超絶照明テクニックによってこの世に召還される悪魔を楽しめれば、まぁそれでOKだったのだと思います。これはこれで、私は大いに楽しめました。

そして次の公演では、「メフィスト」で更にパワーアップした表現力と、「かざぐるま」で提示して見せたレッドのどろどろした情念の世界観とを融合させた舞台を期待しています。

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2009年2月 8日 (日)

「非現実の王国で」は「おまえら」の先駆け?

県立美術館ホールで上映された「非現実の王国で~ヘンリー・ダーガーの謎」を見てきました。

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「孤高のアウトサイダー・アーティスト、ヘンリー・ダーガーのミステリアスな生涯と作品世界に迫る異色のドキュメンタリー」というキャッチコピー。

アウトサイダー・アートとは、「特に芸術の伝統的な訓練を受けていなくて、名声を目指すでもなく、既成の芸術の流派や傾向・モードに一切とらわれることなく自然に表現したという作品のことをいう」とWikipediaにありました。

「童貞で女性の体のことをまったく知らないから女の子にもみんな男性器がついている絵を描く変わった絵描きさんがいたらしい」なるおもしろ話として記憶していたので、これはおもしろそうだと観に行った次第です。

映画の描写を要約すると、ヘンリー・ダーガーは、子どもの頃に周囲とうまく調子を合わせることができずいじめられ、多くの大人に裏切られ続けた結果、他人との交渉を極度に嫌うようになり、仕事と教会に通う以外はひたすら自宅に引きこもって膨大な量の文章と絵を生み出していたという人物だったようです。

おまえらキタ――(゚∀゚)――!!

としか言いようがありません。

更には、彼は幼児という存在に執着し続け、最初は幼児をひたすら憎悪し、のちには幼児を愛おしむべき対象として求めるようになります。いや、安易に性的な意味ではなく、純粋さの象徴とかそんな感じで。彼がつづる1万5千ページを超える物語の主人公はヴィヴィアンガールズなる7人の少女です。

おまえらキタ――(゚∀゚)――!!

更に更に、彼は図版の蒐集に非常に熱心で、発行されているすべての新聞をゴミ箱をあさってでも手に入れ、そこに掲載されている写真や絵などの図版を切り抜いては、古い電話帳にスクラップしていたそうです。それを模写したりトレースしたりコラージュしたりして彼の物語の挿絵を描いていました。特に幼女の写真を集めるのに熱心で、彼の作品の重要な登場人物のモデルにしていた幼女の写真を紛失してしまった際には、その写真が掲載されていた新聞を探して新聞広告をかけてみたり、図書館から盗んでこようとしたり、果てはそれが手に入るよう神に祈るため新しく祭壇をつくるなんてことまでしています。

それなんて画像フォルダw

結局彼は73歳で掃除人の仕事を無理矢理引退させられ、その後81歳まで生きます。隣人や大家さんに恵まれていたのが幸いして家族無しでも何とか生活していけたようです。大家さんがとっても粋な感じで、

「クリスマスの贈り物として家賃を値下げしたら、とっても喜んでいたわ。」

なんてことを言っていて格好良すぎでした。

映画としては少々退屈な感じ。

彼の絵がアニメーションになって動き出して、彼の妄想世界と現実のドキュメンタリーとが渾然一体となる的なことがチラシにあったので、その夜は眠れなくなる感じの映像ドラッグ的な強烈なものを期待していたのですが、予算の都合か大したアニメではありませんでした。

ダーガーが産まれて死んでいった街がシカゴで、往年のシカゴの繁栄ぶりを物語る映像がやたらと挿入されていて、もしかしたらアメリカ人の観客には時代背景が重なってきて感慨深いのかもしれませんが、日本人には何が何やらといった感じ。

「おまえら」の一生涯のモデルケースとしては、なかなか興味深かったです。

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2009年1月22日 (木)

キグレニューサーカスは一家揃って楽しめました

キグレNewサーカスが1月1日からイオン高知の横の特設テントで興行中です。1月2日に家族揃って観に行って大いに楽しんできました。2月22日まで高知でやっているので、まだ行っていない方には猛烈にプッシュしておきます。特にRS席がオススメ。

2歳2ヶ月の娘を飽きさせないためには良い席で観るのが必須条件と考えて、別料金を支払ってでも指定席をゲットするべく頑張りました。私だけが先発隊として朝8時過ぎにバスで行ったら既に行列が。

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指定席券は、その日の全公演分をその日最初の公演の1時間前から発売するというシステム。1月2日は10時からの公演が最初なので9時から発売。実際は8時45分くらいから販売が始まりました。

指定席券販売の列の隣には自由席で早い者勝ちで良い席をねらう人たちの入場待ちの列も出来ていました。

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そんな感じで無事に指定席券と入場券をゲット。以前にタクシーでもらっていた割引券のおかげで入場券は100円引きでした。

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RS席ことロイヤル席の4列目をゲット。ロイヤル席の1~3列目はリングと同じ高さの平場の席で、リングに近すぎるので空中ブランコなどでは真上を見上げることになって首がちょっと痛い感じらしいです。だから、特に希望しない限りは階段席となる4列目から順番に売ってくれるそうです。ということで、実質最前列の指定席をゲット♪

1~3列目ならではの特典もあって、お客さんの代表が選ばれて参加する感じの演目では1~3列目のロイヤル席のお客さんの中から選ばれるようです。

入場料の2,400円にRS席の追加料金1,000円を出せば最高の席で観られるわけです。席の配置としては、RS席がリングに対して正面の席、S席800円は斜めの1階席、A席700円は斜めの2階席、自由席はリングを真横から観る席となります。

RS席、S席、自由席は満員でしたが、A席はがらがらでした。確かにA席の費用対効果は微妙な感じ。

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アキバ家が座っていたRS席4列目から右方向を向いて撮影した写真です。写真左手に見える白いカバーがかかった座席がRS席の1~3列目。ミニーちゃんの風船の向こうに見えている青い柱が、空中ブランコなどで使われる柱です。写真中央より少し右に白い看板が見えていて、そこから左側が自由席となります。看板の上の方の人の姿が見えないあたりがA席、看板から右側がS席です。

RS席は1,000円払う価値が十分にあると思います。特に空中ブランコなどは、真横の自由席から見ては楽しさが半減です。

会場内はフラッシュ撮影とビデオ撮影は禁止とのことでした。ということで、我が家のザクティーでフラッシュ無しで撮影した写真です。

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動物使いの芸では猛獣を期待していたのですが、出てきたのはイヌとサルとポニー。でも、十分に楽しかったです。カワイイし。

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娘はサルとぬいぐるみのミニーちゃんの絡みが印象的だったようです。
「ミニーちゃんがピョーンってしてたね。」と帰ってきてから何度も言っていました。

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和傘やら帽子やらお手玉やらを使ったジャグリング系の出し物では、けっこう失敗があってやり直したりするのですが、失敗して盛り下がるというよりも、成功するまでハラハラしながら見守る感じの雰囲気でした。

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大がかりなジャンプ系の出し物は正面の席から見ていたからこそ満喫できたと思われます。静止画に弱いとされるザクティーですが、私が置きピンの技術をマスターしてから格段にレベルアップした写真が撮れるようになりました。

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我ながら、なかなかイイ感じで写真が撮れました。

ということで、今度は横回転しながらジャンプ!

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ジャンプしてイスに座る!?

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更に肩車!?

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全部で2時間くらいのプログラムで、1時間ほどしたところで15分間の休憩時間があります。休憩時間には風船やヨーヨーが売られていました。うちの娘も風船に反応していましたが、ビスコなどで気をそらして乗り切りました。

さっきジャンプしていたお姉さんがいつの間にか着替えて売り子をやっています。ジャンパーを着て裏方もやったりして、1人3役くらいが基本な感じでした。

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休憩時間のあとは、いよいよ大物系の出し物。

さすがにバイクの出し物は失敗がゆるされないので、みんな手に汗握りながら見守ります。子どもの頃に初めて見たときは度肝を抜かれたものでした。

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イスのバランス芸も、古典的なサーカス芸として一度は子どもに見せておきたいところです。

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布にからまってぶら下がる芸は、そういえばシルク・ド・ソレイユなんかでもやっていますよね。

シルク・ド・ソレイユを体験してしまった身としては、日本のサーカスでいまさら楽しめるのかと思ったりもしていましたが、そんな心配は無駄でした。少なくともキグレニューサーカスは負けないくらいに楽しいです。

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そして、いよいよ空中ブランコ。いつ見ても本当に感心します。

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そんな感じで、娘も飽きることなくあっという間の2時間でした。

「子どもの頃にサーカスを見てハラハラドキドキした」という思い出の有り無しは大きいと思います。何がどう大きいかはうまく言えませんが、こんなに非日常にあふれた刺激的な思い出って、他になかなかありませんよね。

家族揃って観に行くとあっという間に1万円コースですが、子どもがもう少し大きくなってからもう一度くらいはテントでサーカスを観るという体験をさせてやりたいなと思ったのでした。

キグレNewサーカス 公式サイト

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2008年11月15日 (土)

ジャイアントダダンダンがベールを脱ぐ前の姿

今日、高知県香美市にあるアンパンマンミュージアムにジャイアントダダンダンがお目見えしたそうです。

アキバ家が一週間前に行ったときには、まだ覆いがしてありました。

Dadantooku

Dadanchikaku

Dadanura

ダダンダンが見られなかったのは残念ですが、覆いを掛けられたダダンダンの姿は、それはそれで妙にリアルでしたし貴重なので良しとします。娘はダダンダンが怖くて苦手ですしw

もちろん今回も公共交通機関で親子三人行ってきました。バスのダイヤがJRとの接続を考えてつくられているおかげで、高知駅からアンパンマンミュージアム前のバス停まで45分かかりませんでした。

おまけにバスの車内でアンパンマンミュージアム特別乗車券を買うと、山田駅からアンパンマンミュージアム前まで片道大人600円のところが500円になって、アンパンマンがデザインされた特別乗車券と台紙を持ち帰ることができます。

Daishiomote

夫婦二人往復分を買って、6種類の特別乗車券の内4種類が集まりました。

Daishinaka

バスを利用して行く方は覚えておくとお得です。

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2008年10月28日 (火)

中村にある「おもちゃのピーポ」は日本最後の「町のおもちゃ屋」

日本最後の清流「四万十川」が流れる高知県四万十市に、日本最後の「町のおもちゃ屋」があります。その名も「おもちゃのピーポ」

高知県西部の拠点として栄え、土佐の小京都とうたわれた中村。そのメインストリートである天神橋商店街は、いまやシャッター通りと化してしまっています。しかし、その寂しいアーケード街を出てすぐのところにある「おもちゃのピーポ」は、今でも踏みとどまって「町のおもちゃ屋」として頑張っているのです。

初めて店に入ったときは度肝を抜かれました。「なんでも鑑定団」がこの店だけのために出張してきても番組が成立するレベルの品揃えなのです。

出会いは3年前の今頃でした。中村に出張した私は、同僚が運転する車で店の前を通ったときに一瞬で「この店は何かある」と感じたのでした。一般的に想像するような「町のおもちゃ屋」にふさわしい、7メートルぐらいの間口で大きなショーケースという店構えなのですが、そのショーケースの密度の高さが半端ではないのです。それでいて雑然とした印象が皆無で、すべてのおもちゃが愛情を込めて陳列されていたのでした。

幸いホテルがすぐそばだったので、仕事を終えた後に急いで店に向かったのでした。まず、夕方6時をまわっているのにまだ店が開いていたことに感動しました。地方都市の個人商店はびっくりするほど早く店じまいするところばかりだからです。この一点だけでも「本気」で店をやっていることが分かります。そして店に入ってみると、そんな低い次元で語るのが失礼なレベルの「本気度」がビンビンと伝わってきて、思わず背筋が伸びたのでした。

間口は一般的な大きさですが、奥行きは30メートルくらいありそうなウナギの寝床です。店の中央を陳列棚の島が奥まで貫いていて、その島のまわりをぐるりとまわって店内を一周するというレイアウトになっています。

入り口のショーケースにはアンパンマンのぬいぐるみやブロック玩具の他に、ショベルカーやダンプカーのラジコンが並んでいて、建機のラジコンという分野があることと、そんなものまで取りそろえていることにびっくり。

入って右側はガンプラコーナーで、当時放送中だったSEED系を取りそろえているのはもちろん、リ・ガズィなどの渋いところまで並んでいて衝撃を受けます。400分の1ホワイトベースの巨大な箱までありました。

左側はソフビコーナーで、平成ウルトラマンを取りそろえているのはもちろん、大小のゴジラなどがキューピーちゃんといっしょに整然と並んでいます。

足下を見ると、おはじきやコマやけん玉やビー玉なども充実しまくり。柱にはスチロール制組み立て飛行機がぶら下げられています。

進んでいくと、今度は右側の壁が鍵付きのショーケースになっていて、ライフルからハンドガンまでモデルガンがずらり。手書きで「あそぶときは必ずゴーグルをしましょう。」という注意書きが貼ってあるのがイイ味を出しています。高知ブログ仲間でモデルガンマニアのSo-Suiさんの報告によると、いろいろなレアものがさりげなく売られていて感動したそうです。

関連リンク
辺境ホビーライフ「行ってきました噂のピーポへ!」

左側を向くと、島の真ん中あたりがレジになっていて、70代のおじいさんが座っています。後述しますが、このおじいさんが仕入れまで含めた全てをやっています。

さらに進むと、食玩などもふくめた様々なフィギュアが並んでいます。驚くべき事に萌え系も充実しまくりです。こんな地方都市に購買層が存在するのかが疑問ですが、とにかく並んでいます。ちなみに、今年の初め頃に行ったときには、海洋堂のリボルテックシリーズがすべて売られていました。都会の店も含めて、そんな店初めて見ました。

まだまだ奥があります。右側に今度は戦車や城や自動車などのプラモデルがぎっしり。そういえば昔、城のプラモつくって緑色の粉で芝生つくったなぁとか思い出してみたり。あまり詳しくないので分かりませんが、品揃えが充実しているのは間違いありません。おそらくレアものも多数眠っていると思われます。左側にはニッパーなどの工具類や塗料類が充実しています。

店の一番奥にはミニ四駆のコースが設置してあって、持ち寄ったマシンを自由に走らせられるようになっています。夜にばかり行くので、このコーナーが賑わっているところを見たことがありませんが、中村出身の同僚に聞くところによると昔から設置されていてそこそこ通った覚えがあるそうです。

一番奥の角を曲がって方向転換すると、そこはジグソーパズルコーナーになっていて、アグネス・チャンのジグソーパズルとかやたらと古いジグソーパズルが陳列されています。横にはパーティーグッズコーナーがあって、ハゲづらとか全身タイツとか取りそろえています。

方向転換してもう少し進む、つまり出入り口に向かって進むと、左側が大きなショーケースになっていて、なんとSPAWNのフィギュアがブリスターパックに入って飾られています。ちょうど一緒に行っていた詳しい同僚によると、かなりのレアものが多数並んでいたそうです。裏原宿とかでも買えないレベルの。

そして右側がラジコンコーナーになります。おそらくご主人の趣味なのだと思いますが、充実ぶりが半端ではないです。当時からブームになり始めていたヘリコプターや飛行船などの飛行系ラジコンをきっちり取り揃えているのはもちろん、水中系のラジコンもずらりと並んでいます。潜水艦のラジコンとかテンション上がりますよね、イルカのラジコンなんて初めて見ました。いわんや自動車系のラジコンが充実しているのは当たり前です。

更に進んで出入り口あたりには、今度はぬいぐるみがアンパンマン系を中心に並んでいます。レゴ系にも期待したのですが、定番の赤いバケツや緑のバケツがあるくらいでした。そういえばおままごと系も必要最低限の品揃えでした。ちなみにテレビゲーム系は一切ありません。何でも置いてあるというわけではなくて、実はかなりメリハリのきいた品揃えです。

店を一周した私は好奇心を抑えられず、店番をしていたおじいさんに話しかけたのでした。おじいさんが話してくれた内容はとても印象的でした。特に印象的だったことを箇条書きにします。

  • 仕入れも含めてすべて自分一人でやっている。
  • おじいさんは70代(ちゃんと教えてくれたのですがメモを無くしてしまいました)で、この道40年。
  • ぎりぎりの収支で頑張っている。数年前にハローマック系のチェーン店が近くに出店してきたが、返り討ちにして撤退していった。
  • その昔に威力を高めた改造モデルガンが流行した際にも絶対に改造モノは扱わないポリシーを貫いた。サバゲー好きの客を奪われたが、それでもポリシーを貫いた。おかげで、改造モデルガンが社会問題化した際に同業者が次々と摘発されても、生き延びることができた。
  • 仕入れは命がけ。発注のFAXを前に、そのプラモを10個発注するか20個発注するかで三日三晩悩むことも珍しくない。
  • テレビゲーム系は置いていた頃もあったが、利幅が小さすぎるので撤退した。
  • 今の女の子は基本的におもちゃを欲しがらなくなったので、女の子向けおもちゃからも基本的に撤退した。

その中でも一番印象的だったのが、おじいさんの情報源についてでした。

「ツボを見事についた品揃えですけど、雑誌とか読んでアンテナをはっているんですか?例えばコロコロコミックとか、ホビージャパンとか。」

「いや、雑誌のたぐいは一切読みません。メーカーや問屋から来る資料と、あとはこれです。」

と言って、レジの脇に積まれた「日本書紀」を指さしたのでした。

???????

どうやらおじいさんは郷土史家としての顔もあるらしく、このあたりの土地の歴史についてのうんちくを語り出しました。日本書紀の他にもいろいろな歴史書が積まれています。

でも、日本書紀とおもちゃの仕入れにどんな関係が???

謎は深まるばかりだったのですが、聞いても私が理解できる気がしないので、それ以上は追及しなかったのでした。

その後、出張で中村方面に行くたびに顔を出して仲良くなって、今年の初め頃に行ったときに、店の倉庫を見せてもらえるまでになったのでした。

そこには、いわゆるレアものとしての価値が出そうな在庫が積まれていました。仮面ライダーBLACk変身ベルトとか、私の世代には懐かしかったです。歴代のタイムボカンシリーズの超合金などもありました。誰かがアドバイスしたのかもしれませんが、今ではそういったレアものの価値をおじいさんは認識しているようです。

ただ、かなりの量を去年ネットで売ってしまったそうです。しかも、細かい対応をする余裕がないので、ひとまとめにして一括で買ってくれる人を探して、100万に満たないくらいの金額で落札されたとのこと。ネットショップを開業して小分けにして売っていけば、あるいは150万くらいの売り上げになったのかもしれません。実際、落札した人は小分けにして転売しているようだとのことでした。

「ちょっともったいない気もしますね…。

でも、仕方ないですよね。

…運転資金苦しかったんですか?」

おじいさんは小さくうなずいたのでした。

常にぎりぎりの経営だとは思いますが、いつまでも残っていて欲しいお店です。

 

おもちゃのピーポ

高知県四万十市中村東下町19
電話番号0880-34-4649

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2008年9月28日 (日)

星空映画館@大橋通りに行ってきた

商店街のアーケードに設置された野外スクリーンで映画を見るイベントに行ってきました。

平成20年度高知県芸術祭参加行事
高知女子大Presents
星空映画館@大橋通り「キサラギ」

Chirashi

小栗旬主演の佐藤祐市監督作品。自殺したアイドル如月ミキの一周忌に集まったファンサイトの住人達が自殺の謎に迫っていくうちに…という、舞台を見ているような良くできた話だけどスケールが小さい感じの映画で、作品自体は可もなく不可もなくといったところ。小栗旬をはじめ出演者達がPPPHを披露するシーンが見所でしょうか。

想像以上にイイ感じだったのは、星空映画館というシチュエーションでした。商店街に並べられたパイプイスやベンチに老若男女が座ってビール片手にたこ焼きやポップコーンをほおばるというのは、南国の秋の夜のちょうどいい気候とあいまってとても快適でした。

Shotengaieigakan

中心市街地に映画館が無いことを憂えるNPOこうちコミュニティシネマが確立した手法で、高知市内の商店街でけっこう頻繁に催されています。私は今回が初体験。

想像以上に「お祭り感」があって、商店街に愛着を持ってもらう仕掛けとして悪くないと思いました。同時に、文化の香りを失ってしまったら中心市街地はおしまいだなとも改めて思いました。これまで私が思っていた以上に、買い物の場所以上の何か=文化が街の生命線なのであるということを肌で感じたのです。

会場に文化の香りが漂いまくっていました。新たな発見だったのが、文化が高級だとか低級だとかそんなことは大して関係なくって、一定数以上の人たちと何かしらの新しい体験を共有する空間が重要なのだと感じたことでした。別に隣のお客さんとしゃべるワケではないのに、隣のお客さんというものは欠かせない要素なのです。家でテレビを見たり本を読んだりすることとの違いは、そこにあるのです。だから人は、街へ出るのです。

星空映画館はもちろん入場無料なわけで色々と厳しい状況だとは思いますが、これからも頑張って活動していってほしいものです。

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関連リンク
こうちコミュニティシネマブログ「きさらぎ」

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2008年9月22日 (月)

劇団彩鬼の今後の課題だと思ったこと

「彩鬼旗揚げ公演に行ってきた」のつづき

非常に良かった今回の公演ですが、ひとつだけ不満が残ったのは、途中で挟まれたREDの舞踏でした。

準備期間がたった一ヶ月であるという不利な条件を、元々REDやTONNYの中にあったものを上手に使うという手法で軽やかに乗り越えた今回の公演ですが、あの舞踏だけはREDの中に無かったモノを急ごしらえで持ってきたように見えてしまいました。

よさこい鳴子踊りのインストラクターでもあるREDなので、もちろん普通の人とは比べようもない高いレベルの踊りだったとは思うのですが、REDが大切に育ててきた踊りの引き出しの中に入っているのは、「祭りで子ども達と一緒に楽しく披露する踊り」です。「舞台で女の情念を表現しようと挑む舞踏」とは、方向性が大きく違うことは否めません。

人生のすべてを賭けて磨き上げてきた価値観の凄味がパフォーマンスのそこらじゅうから漂っていただけに、相対的に少し物足りない舞踏が目立ってしまっただけなのではありますが、このあたりが今後の彩鬼の方向性を考える上での大きなポイントになるのだと思います。

もっとREDの引き出しの中身をよくよく検証して、REDの引き出しに既に入っているものだけで作り上げられる舞台という方向性で攻めるのか、もしくは、REDの引き出しにはよく似たものなら大抵入っているから、それを磨き上げる時間をきちんと取るようにする方向性でいくのか。

私は、とりあえず当分の間は前者でいいと思います。後者を選ぼうとすると、ガクンと機動性が落ちてしまいますから。REDがこれまで磨き上げてきたモノが、TONNYが磨き上げてきたモノと融合してどんな化学変化を起こすのか、ただそれだけで十分に見応えがあるのですから。

彩鬼の次の公演が楽しみです。

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2008年9月21日 (日)

彩鬼旗揚げ公演に行ってきた

漫画イベント関係の仲間が集まって旗揚げした劇団「彩鬼(いろおに)」の第一回公演「かざぐるま」を見に行ってきました。

彩鬼かざぐるま

劇団「彩鬼」は、我らがまんさいアニソンライブのサービス過剰歌姫RED姉さんが座長で、同じくアニソンライブの実力派色物シンガーTONNYが音楽担当、同じくアニソンライブにコスプレで出没する謎の覆面紳士まちねこが脚本家です。そこに色々とお手伝いする仲間が加わって総勢6人という超小規模劇団。

REDとTONNYのエンターテイナーぶりはよくよく知っていて心から尊敬するところなのですが、それで演劇となると、正直大して期待はしていませんでした。準備期間が1ヶ月足らずと聞いて、いくらなんでも演劇を舐めていると言わざるを得ないのではないかと思っていました。

それがね、いやはや驚きました。

非常に良かったです!

ポイントは、REDとTONNYがそれぞれ磨き上げてきた価値観を、そのまま上手に劇の中に取り込んでしまったところです。REDもTONNYも、人生のすべてをかけて己の価値観を表現するような生き方をしている人なので、既に磨き上げられた猛烈な個性を持っています。それは既に商品として成立しているものなので、それをいかに魅力的に舞台で開花させるかを考えて設計された舞台なのです。ゼロから商品になるものを練り上げようとなると準備期間1ヶ月はふざけるなという話ですが、既にあるものをどう飾り付けるかというだけの話となれば、素材の良さを見極める眼力と飾り付ける力量次第ではどうにかなったというわけです。

その眼力と力量を持っていたのが、謎の覆面紳士まちねこということになるのでしょうか。お見事でした。彼の眼力で見抜いたREDとTONNYの一番魅力的な部分、本人達が一番ノッてやれる世界をその豪腕でとっつかまえて、とにかく鮮度が落ちないうちに舞台に盛って、お客さんに食べさせちゃおうというノリを考えると、準備期間の短さは問題ではないのかも知れません。

いや、やっぱりそれなりに演出は大切です。言うなれば素材の味を大切にする日本料理とはいえ、適切に包丁を入れて、適切な器に盛らなければいけないのです。

そして、思い知らされました。それは決して、凝った調理法がベストなわけではないし、豪華な器がベストなわけではないのです。演劇も、日本料理も。

トニーが抱えたアコースティックギター一本の音色と、床を踏み鳴らす響きが、なんと豊かな表現を生み出したことか。

レッドが抱える女の情念、時には叫び、時には泣き、時には笑い、時には裏切る、その姿を、見事に物語に織り込んでみせました。必要なのは、表現したいものは、レッドの肉体ひとつに詰まったものなのですから、舞台セットも凝った衣装も他の俳優も必要ありません。

ただし、そのレッドの表情と姿を照らし出す照明は、目を見張る見事さでした。必要不可欠な演出には、きちんと手間をかけてありました。時には激しく明滅し、時にはレッドの表情の半分だけを照らし出して凄味を演出します。すべてのタイミングが完璧でした。なんと言っても息を呑んだのが、レッドの帯にさされたかざぐるま(今回の唯一の小道具)が朽ちてゆく様を表現するように、ぼんやりと浮かび上がったかざぐるまが少しずつ暗くなっていく演出でした。

劇が終わった後に設備を見てびっくりしました。とりつけられた8つほどのライトが普通の白熱灯で、一応ボリュームスイッチがついている程度で、お世辞にも高度な機材でないことは想像はついていました。しかし、まさかその調節が、壁に付いたボリュームスイッチをひとつひとつひねるしかないものだったとは、思っても見ませんでした。オペレーションはまちねこ一人だそうです。神業としか言いようがありません。手間はおそろしくかかっているけど、金はかかっていない、いや、金は無くても手間さえかければなんとかなるというお手本のような演出だったと思います。

ということで、出演者にしろ演出装置にしろ、出来ることがメチャメチャ限定された劇団ゆえに、やりたいことがメチャメチャはっきりしている劇団で、それが旗揚げ公演で最高の形で披露できたのではないかと思います。

そして、公演は今日9月21日(日)にもあります。当日券1,500円分の価値は十分にあると思いますので、興味のある方は、19時の開演の時間までに、大橋通の西詰めにある喫茶店メフィストフェレス三階の会場まで足を運んではいかがでしょうか。

劇団 彩鬼~いろおに~ 公式ブログ

もちろん、劇団彩鬼の今後の課題だなぁと思ったこともあります。今回の公演でどうこうという話ではないので、21日の公演が終わってから書きます。

「劇団彩鬼の今後の課題だと思ったこと」につづく

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