あなたも私も自分探し病 その4
(あなたも私も自分探し病 その1 その2 その3 のつづきです)
私が気付いたきっかけは、ロボットビルダー夢さんと話していてどうしても拭えない違和感があったのを思い出したことでした。
(夢さんについては、
過去記事「ロボットもうどんもすごい夢さん」の記事を参照)
夢さんは、趣味のロボットづくりについてはこだわりを熱く語るのに、仕事のうどんづくりについては多くを語ろうとしません。それどころか、「仕事は基本的にやらなきゃいけないから仕方なくやるものだ」と言います。あれだけおいしいうどんをつくっているのですから、こだわりは絶対にあるはずなのに。
それでは自分探し病の我々世代は納得できません。仕事=自己実現だと信じているので、20年以上にわたって大変な仕事を続けてきた夢さんには、仕事を通した自己実現を熱く語ってもらわないと気が済まないのです。
夢さんが仕事について語らないのは謙虚さ故だと自分の中で処理していました。しかし、今になって考えてみると、夢さんは心の底からそう思っていただけなのですね。
夢さんは、屋台という仕事柄、若者に悩みを打ち明けられることも多いそうです。そして、若者が語る自分探しの悩みに対しても、『仕事はやらなきゃいけないからやるものだ』という仕事観をそのまま語っているとのことでした。
この答えに、相談してきた若者たちは、肩すかしをくらった思いだったことでしょう。
ラーメン屋のオヤジは自分探し肯定派だという一般のイメージの延長で、うどん屋台の夢さんにも自分探しを大いに応援してもらえると期待して相談したに違いないからです。
そう!ラーメン屋のオヤジは自分探し肯定派が一般的なのです。特に作務衣を着たラーメン屋は間違いありません。「自分探しが止まらない」の中には、「ラーメン屋が作務衣を着るのはなぜ?」という項目があるのです。
やりがいある自分らしい仕事を求める旅の果てに、ラーメン屋という生き方にたどり着く自分探し病患者は少なくありません。ラーメン屋のオヤジという仕事に、誇り高き職人、やりがいある仕事の聖域を見いだすのです。しかも、何年も下働きしなくてもなれちゃいます。
でも、軽く見られては困ります。ラーメン屋のオヤジという仕事は、長い時間をかけて探し当てた「自分らしさ」のよりどころなのですから。
そこで、「決してお手軽ではないよ!修行期間の短さは関係ないよ!私は自分のラーメンに並々ならぬこだわりと誇りを持っているよ!この思いの深さこそが大切なんだよ!」ということを声を大にして言いたいわけです。
その、自分は誇り高き職人であるという主張の現れが「作務衣」であるという分析は非常に痛快でした。さらには、「作務衣」でさりげなく主張するだけでは飽き足らず、相田みつを風の手書きの人生訓を店内にべたべた貼り付けるラーメン屋が多いことにまで言及してあって、「あるある!」と思わずにやりとしてしまったのでした。
それに対して、「私のうどんは、『さぬきうどん』ならぬ『てぬきうどん』ですからね。」と言って笑う夢さん、普通の白衣を着て赤いエプロンをつけた夢さんの、なんとかっこいいことか!
ただ、夢さんのかっこよすぎる答えの真意を、自分探し病の若者たちが理解できるかというと、なかなか難しいとも思います。それどころか、誠実さに欠ける答えだと受け止めてしまうかもしれません。あまりにもレベルが違いすぎるからです。
では、『あいのり』世代が、自分探し病の呪縛から解き放たれるためにはどうしたらいいのでしょうか?
アキバ家の子育て方針問題にどう決着をつけるかという具体的な問題で考えました。
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自分探しが止まらない (ソフトバンク新書 64) 著者:速水 健朗 |
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コメント
気になりますー!かなり。
早く「その5」を読みたいです
私も、多分自分探し病世代だと思いますが
夢さんの言葉の意味を受け入れられる気がします
(数年前の私ならきっと無理でしたが)
なんだろう、文才がないのでこの気持ち(自分の中では答えが出ている)をうまく書けないのが悲しいです
さぬきではなく、「てぬきうどん」
ここにだって、深い愛情を感じるのです・・・。
投稿 *yumimin* | 2008年5月16日 (金) 19時03分
お久しぶりです。僕さまです。
「答えは自分の中にある」
見事にひっかかりましたwwwwおkwwwww
んでも僕の中では
「自分が認識できる以上のものは持ちえなくない?」
という悲観的なものだったりするのですが。
「だからやりたいこととか言う前にできることをやるしかないよね」
という。
あとこの本の目次を見て
「消費で自己実現が果たせない世代」
とあるけれども、
「消費で自己実現を果たす世代のオタク」
だから違和感があるのかしら。
(初版本に価値を感じ、コミケ限定本を手に入れるためにビッグサイトの駐車場で何時間も並ぶような)
「ねるとん」は好きだったけど、「あいのり」は見たこともないしなあ。
何はともあれ、その5も楽しみにしてます('∇')ノシ
投稿 Fesol | 2008年5月17日 (土) 01時24分
>>yumiminさん
夢さんの言葉の意味を私も昔は受け止めきれていなかったのだと思います。ただ、夢さんと同世代の人の中にも、今になって自分探しを始めるような人もいます。やたらとソバをうつ団塊世代とかw
今理解できていればマシな方だと思ってもみたり。
>>Fesol
お久しぶり♪
「答えは自分の中にある」Fesolも言っちゃった?
自分探しに無縁な感じの妻と話していて、何となくあのテストを思いついて試してみたら、妻すら「自分の中にある」って言っちゃったもんだから、俺たちの世代が抱えているものの根深さに愕然としたのでした。
安易な世代論にしちゃうのは好きじゃないんだけど、ここまでくっきりと現れているのも珍しいなと思ってね。
当然、同じ世代の中でも個人差が大きいし、世代の境目もとってもあいまいだけど、それなりに意味のある考察になりそうな予感。
お楽しみに♪
投稿 アキバ | 2008年5月17日 (土) 09時22分
あ!あと、答えは・・・「ない!」でした
これってどうなんでしょうか・・・(笑)
何だか切ないです
投稿 *yumimin* | 2008年5月18日 (日) 20時48分
こんばんは!
今拝見しました。
話題にしていただきありがとうです。
自分探しね~
これって、今に始まったことでないと思いますよ!
どんな思想家や宗教家や哲学者にも迷いがあるからこそ、自ずの価値観の扉を開けようとしているのではないかな~
これは、どんなに時代が変わろうがその時代背景が価値観を替えるだけで、その営みはまったく同じではないかな~
はっきり言って一生かけて自分を探し続けても答えの無いのが自分なのかも知れないと思うんですが・・・・
私は常に思うのです。
自分を知るにはまず他人を知れ!
とは一般的
自分を知るにはまず自分の心の醜さを探せ!ではないかな~
誰でも自分の醜い部分はオブラートしまいがちだがそれを素直に認識できれば自分の価値観が見えるのではないかな~
ただ、ここで問題なのは醜さの定義なのですが、どの尺度で測るかですよね!
多分、無意識に他人と比較しながら自分を客観視することが自分探しの入り口なのかもしれませんね。
要するに、自分探しをするのが人生だとか・・・
樹木は傷つくほどに木皮が厚くなる・・・ってか~
解ったような解らないような自分探しでした。
チャン!チャン!!
投稿 夢 | 2008年5月19日 (月) 00時07分
「自分探し病 その5」はもう少しお待ち下さいませ。
>>yumiminさん
しょせんは私が勝手に考えたテストなので、
あまり重く考えないでくださいね。
「答えはない」という回答は、むしろ好ましい回答に思えます。答えが必ずあると安易に考えることが、間違いの始まりですから。
>>夢さん
勝手に登場させてすみません。
自分探しの答えが出ないのは、夢さんの言うとおり、いつの時代もいっしょなのだと思います。
そして、
「答えなんて一生見つかるわけ無いから、そんなものは特別な人や物好きな人が考えるもの」
と考えているのが夢さんの世代で、
「ちゃんと探せば、誰でも答えは見つかるらしい」と思いこまされているのが我々の世代だと思います。
夢さんにしたら信じられないかも知れませんが、そのように学校で指導されて、これが本当に信じ込んでいるんです。
智子さんのブログの記事のように、お孫さんの学校での進路指導などで違和感を覚える日がくると思いますよ。
投稿 アキバ | 2008年5月19日 (月) 02時32分
同じ世代(というか同学年)にもかかわらず
この文章読んでも違和感がある原因がわかってきた
気がする…。
最初の問いに回答しなおすなら、
「答えは2次元にある」wwwwwww
いや、割と冗談でなくw
投稿 Fesol | 2008年5月19日 (月) 10時54分
ん~これって結構深いね!
この世に自分を探しすべてを知った人いるのかな~
仮に私は自分を探し当てたと思っても誰かにそれを指摘されたらたちどころに迷走してしまうのではないかな~
人間ファジーであるから夢が描けるきもするし・・・
心が不確定だからこそ怒ったり笑ったり許せたり愛せたり裏切ったりその度合いがその人の個性でいいと思うけど・・・・
ある意味自分探しは確定心理の憧れのようなきもするけど・・・どうかな~
ん~やっぱり深そう・・・・手に負えない・・・・
投稿 夢 | 2008年5月19日 (月) 15時27分
>>Fesol
「答えは2次元にある」と答えるのがアキバくんを名乗っている人間としての筋だと思いつつも、知っての通りのぬるオタなので、どうしてもそんな答えにならない俺でした。
たしかに、「答えは2次元にある」まで突き抜けている人は、自分探し病なんてかかっていないような気がする。
イメージとしては、「声優を目指してます!」って人は自分探し病率高そうだけど、「好きでアニメーターやってます。」って言いながら淡々とキツイ仕事している人は、自分探しどころじゃないという感じ。
そっちのアプローチにも大きなヒントがある気がするなぁ。というか、分かりやすい自分探し病の人にガツンと衝撃を与えるには、そっちのアプローチの方がいい気もする。
>>夢さん
「自分を探し当てたと思っても誰かにそれを指摘されたらたちどころに迷走してしまうのではないかな」
「心が不確定だからこそ怒ったり笑ったり許せたり愛せたり裏切ったりその度合いがその人の個性でいいと思う」
夢さんが書いてくれた、このあたりの感覚が、私がたどりついた結論と同じものを根っこにしていると思われます。
私の結論を聞いて、夢さん世代は「なんだそんな当たり前のことに気付いていなかっただけなの?」ってことになると思いますよ。
投稿 アキバ | 2008年5月20日 (火) 05時29分
ううん、違うー。
「声優目指してます!」も「好きでアニメーターやってます!」も現実世界でどうにかしようとしてるじゃない?
「現実世界で働く」というレールには乗せてる。
そうじゃなくて、「働いたら負けかなと思ってる」(名言w)
働きたくないから働かないというニートの方々はこの本じゃ拾えてないよな、と。
ニート=「自分探し病」みたいな言われ方すると
なんか心外なんだよなあ。
元ニートの身からすると。
また、「ねるとん」世代・「あいのり」世代もなんかイラッとする。
「現実異性と恋愛することが人として大前提」みたいな言い方じゃない?
そりゃもう本田透のように「恋愛資本主義」批判に走るさ。
「自分探しが止まらない」の最後にちょろっと「エヴァ」とか書いてあったけど、そんなに見てないんだろうなとは思った。「のだめ」の普通の人にも才能が~って「ガラスの仮面」からあった話じゃない。
というわけで真性オタ的にこの本は?です。
>自分探し病の人にガツンと衝撃を与えるには
さらに重病にしてどうするwwwwww
投稿 Fesol | 2008年5月21日 (水) 00時00分
>>Fesol
確かにニートは全く拾えていないと思う。身近に元ニートから現役ニートまでいて、それぞれまったく違う事情に見える。そして、ニートを自分探しの範疇に入れてしまうのは違和感ありな人ばかりなのも同意。少なくとも自分の周りのニートに関しては。
俺自身がニートとあまりに遠いところにあるタイプの人なので、ニート問題については本当に難しい。
まぁ、このシリーズは、あくまでわが家での教育用の考察ということで、一般的に通用するはずだとか大それた事は思わないように自重してます。
「エヴァ」とか「のだめ」については、考えるところがあったので、わが家の教育用の考察の延長で。
投稿 アキバ | 2008年5月21日 (水) 10時15分